| |第25号TOP| |
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健診センター長 梅枝 愛郎
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| いよいよ、この春から新医師臨床研修が始まります。 |
| 従来の研修は、将来自分が専攻したい分野の医局に入り、大学とその関連病院で |
| 卒後2〜3年間行うもので、内容は初めから限られた範囲に偏りがちでした。 |
| 研修終了後は、専門的な疾病・臓器中心、学問・研究重視の傾向が強まり、この為、 |
| 患者中心の全人医療とはかけ離れ、また医局からの医師の派遣人事などでも問題点 |
| が多く、昨今これらに伴う弊害が噴出してきた事は、新聞等で皆さんご存知のことと思 |
| います。 |
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| 新医師臨床研修は、上記の反省に立って、 |
| 卒後2年間はまず日常診療でよく見られる |
| 病気や負傷に適切に対応できるよう、幅広 |
| い、基本的な診療能力を身に付け、且つ患者 |
| 本位の診療態度などを培うべく導入された |
| 制度です。 |
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| 内科・外科・救急・麻酔・小児科・産婦人科などの領域を廻ります。 |
| その後専門医となっても、専門領域周辺分野の病状の人にも適切に初期対応出来る |
| 能力を具備した医師を養成するのがこの制度の趣旨の一つです。 |
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| 当院では“出来たてホヤホヤ”の若手医師4名が、5月から研修を開始しますが、 |
| この医師達が将来の群馬県やこの富岡を含む西毛地区の医療を担うことになります。 |
| 大学輩出の専門医も必要ですが、数も担保されておらず、この地域の医療の特性 |
| にあった医師の自前の育成は非常に大事で、病院ばかりでなく地域全体として取 |
| り組む事が必要と考えています。 |
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| 指導医のもとで診療に携わりますが、この2年間に出来るだけ多くの傷病を経験す |
| る事が基礎診療能力の定着と向上に繋がりますので、皆さんのご理解、ご協力をお |
| 願いします。関係者全員が、厳しくかつ暖かい眼差しを研修医に向け、その育成を |
| 成功に導きたいと思っています。 |
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研修報告
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4B病棟副主任 桐渕 慶子
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| 公立富岡総合病院において、緩和ケア病棟を開設するための準備が始まりました。 |
| その一環として昨年10月に埼玉県立がんセンター緩和ケア病棟を見学してきました |
| のでご紹介したいと思います。 |
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| 埼玉県立がんセンターは埼玉県伊那郡にあります。病床数400床を有し、緩和ケア |
| 病棟は18床です。病棟全体の配色は白と淡いオレンジ色であり、暖かみのある、落ち |
| 着いた印象を受けました。個室には、応接セットがあり、ソファーベットとしても利用で |
| きるようになっていました。病棟の一角には、ご家族が患者様の食べたい物を調理で |
| きるようにキッチンが設けられており、多くのご家族が利用しています。 |
| 談話室にはピアノやマッサージ機・喫茶店のような素敵なカウンターが設置されてお |
| り、様々な季節の行事や休息・安らぎのために利用されています。 |
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| 廊下には絵画が飾られ、数箇所ある小さな飾り棚には、 |
| 季節の草花が生けてあり、目と心を和ませてくれます。 |
| このような配慮により患者様・ご家族がくつろいだ雰囲気 |
| の中で、共に穏やかに過ごす時間がもてるだろうと感じ |
| ました。 |
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| 緩和ケア病棟は、患者様が自分らしく充実した日々を送れるように、身体的な苦痛 |
| だけでなく精神的な不安や恐怖、様々な苦悩を和らげるケア(緩和ケア)を専門的に |
| 提供するところです。このことから、入院生活を患者様が少しでも穏やかな気持ちで |
| 過ごすことができるよう、病棟の雰囲気はぬくもりのあるものにしていきたいと考えて |
| います。 |
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| 埼玉県立がんセンター緩和ケア病棟での見学を生かし、当院独自の緩和ケア病棟 |
| を開設して行けたらと夢を膨らませています。 |
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