広報


■ひとつの『リフレッシュ』
■皮膚科領域における炭酸ガスレーザー
■患者様満足度調査 結果報告
■MRI装置が新しくなりました
■生活習慣病について




2006年冬お元気ですか                第32号 2006年1月





参事兼施設課長 武田隆夫  

 私は最近、年に1・2度出かける所がある。
それは、上信越自動車道の長野県信濃町ICを降り40分ほどの所にある戸隠高原
である。ここには、戸隠神社として「宝光社」、「中社」、「奥社」と3つの社があるが、そ
の中で私は奥社が気に入っている。

 それは、片道2kmの参道にあり、身支度をした後、駐車場から大鳥居をくぐると、
初めにそこから約1kmの木立の中に真っ直ぐ延びる参道がある。春には、新緑の中
を脇に流れる小川のせせらぎと野鳥のさえずりを聞きながら、また秋には、赤、黄に

染まった紅葉の中を歩くとじつに爽快となる。

この1kmを過ぎると中間点となるが、ここに苔むした茅葺き
屋根の朱塗りの「隋神門」という仁王門があり荘厳な雰囲気
を醸し出している。この門をくぐると今度は約1kmの夏でも
冷んやりとした樹齢400年といわれる杉並木の中を修験道
が盛んだった往時を伝える大講堂や院坊跡の石積みを
見ながら、坂と階段を汗しながら登る。これを登りきると、
そこに戸隠山の切り立った岩肌の下に「奥社」がある。

 この境内は、山岳信仰の修験場らしい雰囲気が漂い秋の紅葉は特にすばらしい。
ここで休憩をとり帰り道となるが、私はいつも先ほどの「隋神門」を右折し隣接の森林
植物園の中を散策する。ここは、カラマツ、シラカバ等の木立のなかに多くの植物が
四季折々に美しい花を咲かせている。中でも5月のミズバショウと10月の紅葉が美し
い。が、時期により「熊出没注意」の看板が出ることがある。それにもめげず2km位
先に進むと「鏡池」という池がある。その名のとおり、風のない
穏やかな日には戸隠連峰の険しい山並みが水面に映り、
まるで一幅の絵のような美しい風景が楽しめる。ここもまた、
湖畔の木々が葉を赤や黄に染める秋は格別である。
 この行程を歩いた後、そばどころ戸隠の霧下そばを食し、
帰路に着くのが私のひとつのリフレッシュである。

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 皮膚科主任医長 渡辺剛一 

 炭酸ガスレーザーが入りました。
炭酸ガスレーザーは皮膚の表面を物理的に削るレーザーで主に平らな皮膚良性腫瘍
の治療に用います。他に皮膚の小さな良性腫瘍の切除です。

 適応疾患は、脂漏性角化症、日光角化症、一部の平らな黒子、他に汗管腫、粒腫
等です。ルビーレーザーのような色素レーザーとは違い、血管腫、深い母斑(青い
母斑、茶色の母斑)、肝班は治療できません。

 治療前に病変の一部をとり病理診断します。治療は治療部位に 炭酸ガスレーザー
局所麻酔をして、目を生理食塩水に浸したガーゼで覆い、保護を
してレーザーを照射します。このレーザーはコンピューター制御
の操作機能がついているため短時間で面を平らに削ることができ
ます。
 治療後は消毒、抗生剤軟膏で消毒し1〜2週間で上皮化し、数ヶ
月で陥凹が平らになります。軽快するとレーザー照射したところは
周囲の普通の皮膚と同じ皮膚が再生します。人によっては瘢痕に
なったり、皮疹が再発するところがあります。照射後の色素沈着を防ぐため遮光が
必要です。

 但し、ケロイドになりやすい方、妊娠中の方、日光過敏症の方、光感受性の薬を服用
の方、湿疹等の炎症のある方は使用できません。


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 当病院は、地域中核病院としてより良い病院づくりを目指しています。

そこで入院患者様を対象に平成17年10月18日(火)から平成17年10月31日(月)までの
2週間、外来患者様を対象に平成17年10月18日(火)にアンケートをお願いしました。

 1. 患者様満足度(入院)結果報告

   アンケート回収数178件(男性92名、女性85名、無回答1名)



 昨年と比較した結果、各職員の対応に「満足」と答えた方の割合が、
全職種上昇しました。
医師の対応70%⇒75%(5%アップ)、看護師の対応75%⇒78%(3%アップ)、
薬剤師の対応67%⇒77%(10%アップ)、放射線技師の対応66%⇒70%(4%アップ)、
検査技師の対応66%⇒70%(4%アップ)、リハビリの対応63%⇒65%(2%アップ)、
事務員の対応57%⇒63%(6%アップ)、保清員の対応53%⇒60%(7%アップ)

 これからも、全職員が教育・接遇研修等に積極的に参加し、より良い医療サービスを
提供していけるよう努力していきたいと思います。


 2.患者様満足度(外来)結果報告
   外来患者様数942名  アンケート回収数352名
   (男性148名、女性173名、無回答31名)回収率37.3%でした。

 





 診療待ち時間につきましては、ご満足いただけなかった結果となっておりますが、日頃
より、診療待ち時間の短縮に努めております。

 又、当院では、かかりつけ医(ホームドクター)の推進に取り組んでおります。
かかりつけ医の先生へ紹介をご希望の方は、担当医にご相談ください。地域の医療機関
との更なる連携の充実を図り地域の皆様方に適切な医療サービスの提供をしていけるよう努力していきたいと思います。

 入院・外来とも、数多くのご指摘やご意見、励まし等をいただきました。
今後、ご指摘・ご意見を検討させていただき、改善へ向けて取り組んでまいります。
アンケートにご協力いただき、ありがとうございました。

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 放射線科 笠原裕二

 MRI装置(核磁気共鳴画像装置)とは強力な磁石の力を使って人間の体内にあるプロ
トンを励起させ体を任意の断面で輪切りにしたり、頭部や体内にある血管の狭窄や動脈瘤
の有無を調べることの出来る優れた装置です。

 当院では12月14日より最新のMRI装置が導入されました。今回導入された装置は以前
のものより音が静かになり、また装置のコンパクト化により圧迫感がなく短時間での検査が
可能になったためMRI検査が苦手だと思っていた方も安心して受けられるようになりまし
た。さらに、以前は行なうことが出来なかった乳房の撮影や拡散強調画像(急性期脳梗塞
の診断に有用)、MRCP(胆(胆嚢・膵臓の中の胆汁や膵液を画像化)等の新しい撮影法が
可能になり、頭部・腹部や脊椎・脊髄の検査ではより高画質で高精細な画像が得られるよ
うになりました。これにより今までの装置では発見できなかった小さな病気や急性期の脳
梗塞などの診断に役立ち、多くの患者様が多大なメリットを得られるようになったと思います。

 以前の装置では1日13人程度であった検査数が装置の導入後は20人ぐらいの数を行う

ことが出来るようになります。今まで予約を2週間ほどお待たせしていましたが、これから

は短期間の待ち時間でより精密な検査を多くの方に提供出来るようになります。

MRI装置

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内科医長 今村 誠

 年末、年始をいかがお過ごしだったでしょうか。“食べ過ぎた・飲みすぎた”というか
たも数多くいらっしゃると思います。今回は生活習慣病のはなしです。記憶がものす
ごく良いかたはおぼえていらっしゃるかもしれませんが、数年前に別のかたが書いて
いるため重複も多いと思いますので御承知ください。

 生活習慣病という言葉はきいたことがあると思いますし、“生活習慣に関係ある病
気なんだろうなあ”ということはなんとなく御存じであると思いますが、どんな病気が含
まれるのか、正確に知っているかたは少ないと思います。

 おおまかに、喫煙でおこりやすい肺癌、動物性脂肪摂取でおこりやすい大腸癌な
どの一部の癌、脳梗塞、脳出血などの脳血管障害、心筋梗塞などを指します。
“これって3大成人病じゃないか”と思ったかたは鋭い。そうです。以前の成人病です。
しかしだんだんこれらの病気が若いかたにもおこってきたことや、糖尿病,高脂血症,
高血圧があるとこれらの病気になりやすいことがわかってきたため、生活習慣に起因
する病気ということで生活習慣病となりました。肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧が
同時にあるかたに関しては、脳血管障害,心筋梗塞を非常におこしやすいため、最近
ではメタボリックシンドロームという病気として認められています。これらのほかにも
骨粗鬆症、肺気腫なども生活習慣病になります。これらも喫煙、運動、食事の影響が
大きいからです。

 ここまで読めば予防法もわかったと思います。
(1)食習慣に気をつける
  食べ過ぎ、塩分のとりすぎに気をつける。
(2)飲み過ぎに気をつける
  これは(1)とも重なりますが、男性の場合これが大きく影響しますのでとりあげま
  した。
(3)運動不足に気をつける
  目標一日一万歩!
(4)体重に気を付ける
  食事と運動の効果が同時にわかります。
(5)禁煙
  癌の原因にもなりますし、動脈硬化の原因にもなります。

 ここで今回強調しておきたいのは(5)の禁煙です。
採血などの数値では現れないため、ついつい医師も注意をおこ
たりがちですが、先ほど述べたように喫煙は強力な癌促進因子
ですし、動脈硬化因子なので、是非禁煙してください。

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