臨床心理士  磯田 美深

 自分や家族が病気やケガで病院にかかる事態では、誰しも不安になったり動揺したりこころに余裕がなくなるものですが、子どもをもつ親であればまったなしに子どもへの対応が求められます。「子どもによけいな心配やつらいおもいをさせないように」と何も聞かせなかったり、いざ必要に迫られて事情を伝えるのに「どのように話せばいいのか」迷ったり、思いがけない子どもの反応に「まさかそんなふうに考えていたなんて…」と戸惑うこともあります。
 じつは子どもはおとなとは異なった“もののとらえ方・表現の仕方”をしています。知識として頭において眺めると、子どもが病院でどんな体験をしているかを少し共有できるかもしれません。今回は以下の2つをあげてみます。


どもの自己中心性
    〜「いいこと」も「悪いこと」も自分のせい!?

 子どものもののとらえ方は年齢にともなって発達していきます。たとえば2〜7歳の子どもは、おとなから見たらまったく関係のないことを関連づけたり、他者の観点から物事をとらえられない時期で「ママきらいって言ったからママが病気になった」などとらえがちです。「あなたのせいじゃないんだよ」と言葉をかけてあげると、子どもは肩の荷をおろせることがあります。一方、家族が協力しあう場面で疎外されると、子どもは自分の存在価値を失い孤独になり、家族との一体感を得られなくなることがあります。

ぶことの大切さ 〜かなしみを遊びで表現して癒す

 子どもはおとなのように言葉を使うのでなく「遊び」を通して感情を表現します。臨床心理士はその「遊び」から子どもの内面を感じとっていきます。かなしい場面でも子どもが遊んでいるから平気なのではなく、遊ぶことでか
なしさを表現しながら味わい、自分の胸にじょうずにおさめる作業をしているのです。

 (PTSD【心的外傷後ストレス障害】後におなじ遊びを強迫的に繰り返したり、見ている側がつらすぎるような破壊的な遊び方をするときには注意が必要です)






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